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ド イ ツ 薬 事 博 物 館

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稀少な新コレクションの展示

2018年8月30日、新しく薬事博物館のコレクションに加わった資料の館内展示が始まりました。それはまずモルヒネの発見者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ゼルテュルナー (Friedrich Wilhelm Sertürner) の遺品、そしてシュヴァーベン地方の薬剤師一家ザウターマイスター(Sautermeister)家が残した資料、さらに薬事関係の各種の広告とアーティストのグラフィックです。この日、ドイツ薬事博物館財団理事長でバイエルン州薬剤師会会長のトーマス・ベンカート(Thomas Benkert)氏とザウターマイスター家の子孫の方々の出席の下で新コレクションが公開されました。

公開されたものの中で特に稀少なのものは、モルヒネの発見者フリードリッヒ・ヴィルヘルム・ゼルテュルナー(1783-1841年)の遺品です。彼の画期的な発見によって、一つの有効成分の適正な投与量が量れるようになりました。これがきっかけとなって、19世紀に製薬業を大規模に行う会社が登場することになりました。

 

ゼルテュルナーが残した研究は、19世紀に市民階級が自然科学を研究するようになったこと、そして薬剤師がそこで重要な役割を果たしたことを物語っています。最近加わったザウターマイスター家2世代の薬剤師からの遺品は、そういった研究の伝統が続いていたことの明らかな証拠であり、これも新しく薬事博物館の展示に取り入れられました。この2つの家系の子孫から取得した貴重な資料類の一部は、特別展示を行う第9室で見ることができます。

他の新しい展示の中で興味深いものは、薬事関係の各種広告とアーティストのグラフィックです。その中には有名な工業デザイナー、ヴィルヘルム・ワーゲンフェルト(Wilhelm Wagenfeld、1900〜1990年)とハインリッヒ・レッフェルハルト(Heinrich Löffelhardt、1901-1979年)によるデザイン草案や、19世紀から薬局向けの印刷を行ってきたメルスバッハ印刷所の資料倉庫で保管されていた薬箱、ラベル、ロゴが含まれます。また薬剤師ヴォルフガング・ヴィッシング(Wolfgang Wissing)のコレクションからの現代のアーティストの版画作品や、社会を批判する手段としての風刺画もあります。風刺される対象となったのは、薬剤師も例外ではありませんでした!

薬事博物館の他の展示室では18世紀までの薬事に重点が置かれていますが、第9室では19世紀から21世紀までのコレクションが展示されています。